LCC並の値段なのにレガシーキャリア並のサービスでひそかに話題になっているマレーシアの航空会社「マリンドエアー」搭乗記。いよいよ、ドンムアン空港から最新の737-800に乗り込みます。果たして定時性は?機内サービスは?
「評判の最強コスパLCC「マリンドエア」搭乗記(1)サービスをエアアジアと比較&予約編」はこちら
ドンムアン空港 第1ターミナルからチェックイン
バンコクでマリンドエアが発着するのはJALやタイ国際航空が発着するスワンナプーム国際空港ではなく、国内線・LCC中心のドンムアン空港です。
バンコク(DMK)発クアラルンプール(KUL)行きOD523便 搭乗時刻は17:40/出発18:10
3階の国際線出国エリア5番カウンターでチェックイン。出発の2時間前なので列もなく悠々でした。
乗客・乗員ともに時間には非常にキッチリしており(笑)、出発時刻の20分前にはすべての乗客が搭乗完了し、飛行機は定刻通り出発しました。
まあ、737クラスの機材だと定員は160人程度なので、搭乗にそれほど時間もかからずスムーズということもありますね。
シートピッチ81cmの座席は広々! 機内は新しくキレイ
さて、機内に乗り込みます。これがマリンドエアの737-800の座席です。シートピッチは81cm(32インチ)と広々。最近のJAL国際線のシートピッチ86cmにはかないませんが、それでも相当広い部類。機材もとても新しくキレイです。
革張りのシートにはヤレもなくキレイなのがわかります。真っ白な壁もキレイな状態をキープしています。床に敷かれた黒地のカーペットもとても清掃が行き届いていました。
クアラルンプールまでわずか2時間のフライトなので、もっと狭いシートでも全然問題ないのですが、快適すぎます。
マリンドエアー ボーイング737-800の機内をストリートビューで見る
マリンドエアーHPでは、機内の様子をストリートビューでVR体験できるように紹介していますが、写真にウソ偽りはありませんでした! ほぼこの通りといってよいでしょう。
マリンドエアーの保有機材はすべてボーイング737-800と737−900なので、当たり外れはないはずです。
※ただし、国内線にはATR 72という2+2列のターボプロップ機を使用している路線があります。
機内エンターテイメントの画面もとてもキレイ。なんとシート番号が表示される凝りよう。飛行時間が短いので映画などを見る暇はありませんでした。
マリンドエアーの機内食はフライト時間によって異なる
マリンドエアはLCCではないので、もちろん機内食はすべての乗客に提供されますが、サービス内容はフライト時間によって下記のようになっています。
1時間未満 | 1−3時間 | 3時間以上 | |
ビジネスクラス | ・ホットスナック ・お飲み物のサービス |
・ホットミール(食事) ・お飲み物のサービス |
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エコノミークラス | ・お飲み物のサービス ※シンガポール便のみ) |
・ホットスナック ・お飲み物のサービス ただしヤンゴン便はホットミール、ジャカルタ便はスナック/カップケーキ |
・ホットミール(食事) ・お飲み物のサービス |
1−3時間のフライトで提供されるホットスナックはピザとカップケーキ
さて、離陸してシートベルト着用のサインが消えると、ほどなくホットスナックが配られました。飲み物は水以外にもジュースもサーブされるという嬉しいサービスが。さっそくパッケージを開けてみましょう。
中身は、ホットピザとチョコレートカップケーキでした。ピザはアツアツで、チーズもとろけており味に不満はありません。なかなかボリューミーな一品でした。
他の方の搭乗記を見ても、ホットスナックはほぼこのメニューのようです。
クアラルンプールでは、搭乗ゲートが券面記載から変更され、ターミナル移動が必要に…!
さて、2時間のフライトはあっという間で、ぶじマレーシアはクアラルンプール空港に到着。OD523便が到着したのは国際線ターミナルのサテライトC13ゲート(たしか)。
このクアラルンプール空港(KUL)でのコロンボ行きOD185便へのトランジットですが、前日にWEBでチェックインしたときにPDFの搭乗券に書かれていたゲートはC33。同じサテライト内なので一安心、と思ったのですが・・・。
C33ゲートに行ってみると、人っ子一人いない。
もういちどサテライトの中央まで戻って電光掲示板で確認すると、なんとOD185便の搭乗ゲートはターミナルMのH6ゲート。
ターミナルMって何やねん?? Hゲートって明らかに遠そう。
とにかく、メインターミナルへの電車移動が必要です。
トランジット時間は1時間しかありませんが、広いターミナルを行ったり来たりですでに20分は消費してしまっています。もうすでに搭乗時刻になろうとしています。
エアロトレインという、サテライトとメインターミナルをむすぶシャトルに乗って約3分。地下鉄の1駅程度の距離はあります。
というか、海外のこういうシャトルってアナウンスもなければ発車時刻の電光掲示板もないし、発車ベルもなくいきなりドアが閉まったりするので、初めてだと「どこに連れて行かれるんだ」感がすごいですよね。
何はともあれ、メインターミナルに到着。長い廊下を搭乗ゲートへ・・・。
写真を撮る余裕すらありませんでしたが、なんとかゲートに到着すると、コロンボ行きの便を待つ人々が。ぶじ搭乗することができました。国際線でトランジットがわずか1時間、しかもゲートが変更になり、ターミナル移動が発生というのはなかなか難易度の高い行程でした。
というか、変更するくらいなら前日の時点でボーディングパスにゲート名を記入するなよ、と愚痴の一つも言いたくなります(笑)。空の旅ではこんなハプニングが日常茶飯事。空港到着時にちゃんと確認すべきだといえばそれまでですが・・。
ちなみに、HゲートはBゲートの1つ上のフロアに振られたナンバーでした。
クアラルンプール空港(KLIA)のホームページはとてもわかりづらく、ゲートのMAPすら見当たりませんが、JALのホームページがいちばんわかりやすいので貼っておきます。
クアラルンプール国際空港/出入国手続き(空港情報) – JAL国際線
マリンドエアーは、ブランケットと枕も無料サービス
クアラルンプールーコロンボの便は所要時間3時間半ということで、座席にはクッションとブランケットが用意されていました。これもエアアジアでは有料オプションとなります。
3時間超のフライトで提供される機内食
そして、こちらがクアラルンプール(KUL)ーコロンボ(CMB)の便で提供された機内食です。
ひよこ豆のカレー&いんげん豆のカレー カシューナッツ添え。この1皿のみでデザートはありませんが、食事として不足はありません。味も申し分ない。
やはりお水以外にも、コーラやジュースなどの清涼飲料を選ぶことができます。お酒はありませんでした。
食事を挟むと、3時間半のフライトはあっという間。OD185便はぶじ定刻通り、スリランカはコロンボのバンダラナイケ国際空港に到着しました。
マリンドエアーの総合評価は星4つ!
さて、マリンドエアーを利用しての評価を採点してみます。
コストパフォーマンス:★★★★★ 定時性:★★★★★ 機材:★★★★★ 座席:★★★★★ 機内サービス:★★★★★ スタッフの対応:★★★★★ 外国語対応:★★★ アプリ・Webサイトの使い勝手:★★ 総合評価:★★★★
ここまで紹介したとおり、ほぼマイナス要素はないのですが、日本人が利用しようとした場合は日本語対応がまったくないので★2つ減点。
また、PCからチェックイン後に公式iPhoneアプリを見ても搭乗情報が表示されなかったこと、搭乗後もマイルが0のまま加算されていない??などWebやアプリの細かい点で色々ありますが、マイルに関しては運賃そのものが低価格なのでそもそもあまり貯まらないので期待していないというか…。
いちばん大事な空港に着いてから飛行機に乗って降りるまでのサービス満足度は非常に高いエアラインです。
マリンドエアーは、バリ島やパース、メルボルン等にも就航!
とはいっても、利用する場面がないよ! とお思いの方もおられるかもしれません。でも、マリンドエアーは、クアラルンプール空港を起点にバリ島のデンパサールやオーストラリアのメルボルンやパースなど、日本人がよく訪れる都市にも就航しています。
最安値でチケットを検索するとエアアジアでの乗り継ぎ便が表示され、ついついエアアジアを選んでしまいがちではあります。ですが実質的にはマリンドエアのほうがサービスも良く安いので、あえてマリンドエアーを選んでみるのも上級トラベラーの選択肢かもしれません。
このケースについては、また機会があれば詳しく紹介してみたいと思います。