高速!安い!大容量!イタリア旅行でスマートフォン用のプリペイドSIMカードを買うなら、最大手キャリアの「TIM」が断然オススメ! なんと22ユーロ(約2,600円)で40GBの大容量プリペイドSIMカードを購入することができ、通信速度も実測で45Mbpsと超高速でした。
イタリアの携帯キャリア3社と価格の比較
まず、イタリアには3つの携帯電話キャリアがありますのでおさらいしておきましょう。
1. 「TIM(テレコム・イタリア・モービレ)」〜日本のドコモに相当
いちばん規模が大きいのがTIMです。元国営の通信会社という意味では、日本のNTTドコモのようなイメージです。もちろん、いちばん規模が大きく、つながりやすいといっても過言ではありません。携帯ショップもよく見かけます。
2. 「WIND Tre(ウインド・トレ)」〜ソフトバンクに相当
設立からわずか20年という若い会社なので、日本でいえばソフトバンク的なイメージでしょうか。2016年にイギリスの「3(スリー)」と合併しひとつの会社になりましたが、ブランドはそれぞれ存続しています。
上の写真でも1つのショップに「WIND」と「3(トレ)」の2つのブランドが入っています。ちなみに、トレはイタリア語の3です。
3. ボーダフォン〜日本でもおなじみ
日本でも2006年までブランドが展開されていたボーダフォンですが、ヨーロッパでは今も世界最大の多国籍携帯電話キャリアとして勢力を誇っています。
「TIMツーリストSIM」日本からインターネットでの申込み方法
さて、TIMの旅行者向けSIMカードは、日本からでもインターネットで申し込むことができます。
価格は30ユーロで通信量は15GB・無料通話200分
サービス内容は下記のとおりです。
価格 | 30 €(約3,600円) |
有効期間 | 30 日 |
4Gインターネット通信量 | 15 GB |
無料通話(イタリア国内・海外通話) | 200 分 |
これだけ通信量があれば、通常の海外旅行では容量制限にかかる心配はないのではないでしょうか?
「30€なの? サイトのスクショには20€って書いてあるけど?!」とお気づきのあなた、さすがです。じつは、SIMカード費用10€が別途必要で、クレジットカード決済時に請求されるのでトータルの金額は30€です。
インターネットからの申込みの流れ
インターネットからの申込みは、下記リンクから。
必要な情報は、名前、国籍、メールアドレス、日本での住所だけ(いずれも英語で記入)。
申し込みボタンを押すと、クレジットカード決済用のリンクURLが記載されたメールが、申込時のメールアドレス宛に届きます。
リンクをクリックすると、申込情報確認ののち、決済画面へ。
先ほど注意したとおり、料金は手数料込みで30€と表示されていますね。お手持ちのクレジットカード情報を入力して決済するだけです。きちんとSSL/TLSで保護され、BNPパリバの決済システムを使用しているので安心ですね。
なお、使えるカードブランドはVISA、MASTERのみです。その他にはPaypalも使用できます。
あとは、発行されたコードを現地のTIMショップで見せるだけでSIMカードを引き換えてくれます。もちろんTIMショップに行くときにパスポートは持参してください。
TIMショップで直接申し込む
また、イタリアに到着してから、TIMショップで直接SIMカードを購入する方法もあります。
私は、ローマ・テルミニ駅のTIMショップでプリペイドSIMを購入しましたが、観光客が多く訪れる場所柄とあってか、イタリアにしては珍しくパウチされたメニューが手渡されます。
店員さんにすすめられて私が購入したのは下記のプランです。
プラン名 | SUPERGIGA 40 |
価格 | 21.98 €(約2,640円) |
4Gインターネット通信量 | 40 GB |
無料通話(イタリア国内・海外通話) | なし |
通信量40GB+無制限チャット(What’s AppとFacebookメッセンジャー)というプランを購入しました。いわゆる音声通話なし、データ通信専用プランです。
SIMカードが10€、データ通信プランが11.98€、合わせて21.98€でした。日本円で約2,600円ですから安い!
イタリア滞在は長くても数週間、プライベートなので同行者との通話はLINEがあればOKという方におすすめです。40GBはなかなか使い切れないと思います。
イタリア国内や日本への電話が必要という方は、先に紹介したツーリストSIMなどの音声通話付きプランをお勧めします。
蛇足ですが、次の渡航時に容量をチャージして再アクティベートすればSIMカード発行費の10€も浮かすことができるのでは?という気もしますが、試していないのでわかりません・・・。
店員さんは親切だが、手続きには時間がかかる
手続きに必要なものは、パスポート(コピーを取られる)と決済用の現金、またはクレジットカードです。店員さんがSIMカードをトレイにセットしてくれて、きちんと通信できるかまでチェックしてくれます。
元から入っていたSIMカードは、紛失しないようにセロテープで台紙に貼り付けてくれます。ここらへんのサービスはふつうに親切です。
なお、手続きには最低でも20−30分がかかりますので、時間に余裕を持って行きましょう。電車や飛行機の出発が迫っているタイミングは絶対にやめましょう!
というのも、イタリアのこういった事務手続きは非常にスピードがスローだからです…。順番待ちの列ができていても、スタッフは休憩なのか、平気で席を外してどこかに行ってしまいます。
また、観光客の多い空港や駅などのショップでは、黙っていても旅行者向けプランを購入できますが、あまり観光客がいない地域密着型のショップで同じプランを購入しようとすると、「あんた何しに来たん?」的な空気感で接客され、イタリア語で説明が必要になる可能性もあります。
SIMカードの詳細をチェック
こちらがSIMカード。NanoSIM、MircoSIM、標準SIMすべてに対応しています。シンプルでスタイリッシュなデザインですね。
アクティベート用のPINコードは使用しなかったのでスクラッチは削っていません。
さて、このプランに音声通話はついていませんでしたが、イタリアの国番号である39から電話番号が割り振られており、開通するとようこそ的なメッセージがSMSで届きます。
通信速度は下り45.9Mbpsをマーク!
さて、お待ちかねの通信速度測定です。さっそく、TIMショップを出たところでSpeedtestを実施してみます。なんと、種別は3G??にも関わらず下り20.6Mbps/上り2.17Mbpsをマーク。なかなかの高速です。
ローマ・テルミニ駅から10分ほど歩いてホテルに戻り、もう一度計測してみますが、今度はきちんとLTEの電波をつかみ、なんと下り45.9Mbps/上り6.8Mbpsをマーク。これは速い!
これがイタリア最大携帯キャリアTIMの実力です。
なお、ヨーロッパは石造りの建物が多く、都会でも建物の中に一歩入ると圏外だったり3Gの電波しか拾わなかったりということがあることには注意です。もちろん、この問題はどのキャリアでも起きます。
TIMのデメリットは?
さて、TIMのプリペイドSIMカードを使用するデメリットもあります。
1つめは、SIMロックを解除していないスマートフォンでは使用できないこと。
2つめが、TIMのSIMカードを挿している間は電話番号が変わってしまうため、日本からかかってくる電話を受けられないことです。
上記の理由でTIMなどのイタリアのキャリアが使用できない方は、空港で海外Wi-Fiルーターを借りる必要がありますね。
上は、某海外Wi-Fiのイタリアでの利用料金です。なんと1日の通信量上限わずか500MBで1,580円/日。情弱向けのボッタクリにしか思えませんが…。
SIMロックって何?という方は、おとなしく空港の某海外Wi-Fiカウンターに並びましょう!